神の囲い人

2011年9月22日 読書
昨日、人を乗せて警察に行った時の待ち時間に購入。
悪い人を自首させに行ったとかじゃなく、金と免許証とカードを入れた財布を落としたことに一週間近く気付かなかった阿呆な人が免許証再発行のために警察行くのに付き合っただけ。
駐車場が狭かったため、近くの書店へ。終わったら携帯に連絡もらうことにし、じっくり立ち読みしようと思っていたのに20分もしないうちに「終わったから向かえよろしく」と連絡が入ってしまい、その時手に取っていたのがこれでした。
買う気はなかったのに、中途半端に手をつけて(=読んで)しまっていたために本棚に戻すのも躊躇われ…えーい、買えばいーんだなと、やけくそ気味に購入。
やけくそ起こして良かった。久々に好みど真ん中、どストライクなキャラがいて最高にいい気分。


神の囲い人 / 沙野風結子

以下ネタバレあり。







ガイゼル帝国とラカン神国って敵国なんだけど、むにゃむにゃな三組のお話。

「神の人形」
ガイゼルの軍人ヨルクとラカンの神兵セツ。

「神の愛人」
ラカン神兵シンと、ヨルクの友人でありガイゼル軍医のキール。

「神の囲い人」
ガイゼル帝国皇帝でヨルクの従兄弟でもあるアーシェイドと、ラカン神国天子のミコト。

書き下ろしは、上記三組のろくぴー。


「神の人形」は、ほんのりSMテイスト。私はそれほど心引かれない。
「神の囲い人」は、結構ありきたりな展開なのかな?
そして「神の愛人」これがキターって感じだったのよ。どこまで書いて良い?書きたいだけ書いちゃうね。
ラカン神国は戒律の厳しい国で、国民は天子=神様と信じきってて、何か戒律に背いたらアッサリポンポン自害しちゃうお国柄。
ラカン神兵ってのは、一切の性的なことは大罪(性行はもちろん自慰すらもダメ)とされてて、その戒律破ったら死んじゃうよーという、また、それを兵達が本気で信じてる(暗示掛けられてるから)お堅い集団。
無骨で真っ直ぐな気性のラカン神兵中将シン(28才)は、捕虜としてとらえた敵国軍医キール(30才)に徐々にたぶらかされていき…っ。
初めて味わう恋情、劣情、嫉妬に悶々とするシンを見てるのがとっても楽しい。すっごく楽しい。
始めは情報を得るためにシンを誘惑していたキールだったが、だんだんと暗示が解けていくにつれその危険性(その気性ゆえに軍で危険人物とされるのでは、と)を察しシンを拒み出すと、今度はシンが拙いながらもキールに必死に迫っていくのがもう楽しい。
ガイゼル人に比べて背が低く骨格も華奢なラカン人にしては、ガイゼル人並みに図体のでかいシンがもう、飼い主好き好きとなつきたいんだけど、プライドが邪魔してなつけないでいる大型犬みたい。性的には全く赤ちゃん状態なシンがキールに翻弄され、落ちていく過程がとっても好みなお話でした。

書き下ろしでは、キールがさすが一番年長者というか強かというか、素敵な変態振りをチラと覗かせていたのがよかったな。元想い人の◇に指突っ込む受っていいもんですね。

梨とりこさんのイラストがまた良いんです。


そしてたぶんきっと。十中八九、あれは褌(ふんどし)。

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